add

Viva La Vida ビヴァ ラ ビダって、「今を生きる」 を感じること。 実在人物の軌跡、考え、心、光と闇に触れて感じるスペース ☆ 私的セレクト図書館。 

ラベル リーダー像 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル リーダー像 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2014/07/21

パッチ・アダムス いま、みんなに伝えたいこと―愛と笑いと癒し (ハンター・アダムス、医学博士)

Advantage : 情熱/幸福の意味/挑戦したくなる/社会貢献
Key : 本/映画/男性/アメリカ/パッチ・アダムス 

Info:
パッチ・アダムス いま、みんなに伝えたいこと―愛と笑いと癒し















 本名ハンター・アダムス(1945~)。アメリカ合衆国の医学博士、医師として初めてホスピタルクラウン/クラウニングを治療に取り入れた。現在、賛同する世界中の医療関係者に“愛と笑い”を広める伝道師として、夢の病院を設立するために、精力的に活動中。

 少年時代に家族の死にショックを受け、精神病棟に入院していた経験を持ち、医師を志しました。ところが、夢を抱いて入学した医学部では、患者とその家族の心に寄り添う理想の医師に巡り合ったのは、たった一人。現実の医療システムと権威主義へ疑問を感じ、学生時代から愛と笑いが人を癒すことを信じて、クラウニングを始め、そのまま仲間と無料診療所の運営に挑戦します。
このプロジェクトは、貧しい人々が医療を受けられないという、アメリカ医療保険システムの社会問題に挑戦するもの、同時に、人を信じること、愛と笑いが大切なものであることの証明でした。
12年間続いたプロジェクト期間中、無料診療、24時間受け入れ、共同生活、睡眠時間は3、4時間ほどだったそうですが、愛とユーモアが生活と仕事の基盤であるので、苦労とか、辛い気持ちは無く、自分達のことながら「人類史上初のバカバカしい病院なんだから」と受け止めていたそうです。
自分がなりたい自分でいることが一番大切、人間的であることは「自分は何かをやってみせる」と考えることだ、、、、パッチ・アダムスの言葉です。


 医療は絶対にお金にならない。
医療はお金を儲けることとは反対の極にあり、つまり、大切なのは愛することなんだ。
ソウルメイト、心の中で愛せる相手を見つけることが大切なんだ。

理想を語るのは簡単かもしれませんが、実現に向けて行動するには大きすぎる課題、ほとんどの人は目を瞑るのではないでしょうか。
パッチ・アダムスの尊敬すべきところは、人として「自分は何かをやってみせる」と考え、夢に向かって突き進む行動力とパワー、そして、求心力=人間力だと思います。
12年間の無料診療時代も、日本人にありがちな義務や根性論からの献身とは異なり、自分が信じることだから、自分は医者を志し、医者となったからには当然取り組むべき道と捉えている考え方が印象的です。人の心と体を癒す医者、医者である自分が自分であるので、オフだから、プライベートだからという区切りは無いし、ストレスに感じることも無いそうです。


 家族や友人から見放された孤独な患者、余命宣告の意味。。。。
パッチ・アダムスはどんな人々に出逢い、想い、喜び、愛、死、夢について感じてきたのか?
大切な人、家族が病気の人に是非読んでほしい本です。
私ももっと前に読んでいれば、涙が出ました。


関連Info:


ケアすること 愛すること
パッチ・アダムス [DVD]
DVD
ホスピタルクラウン 病院に笑いを届ける道化師 (Sanctuary books)

2014/01/15

OUT OF AFRICA アフリカの奇跡 (佐藤芳之、実業家)

サブタイトル : 世界に誇れる日本人ビジネスマンの物語
Advantage : 情熱/ヒトの品格/リーダー像/農業開発者
Key : 本/男性/海外/企業家/社会貢献/OUT OF AFRICA/ケニア 

Info :


佐藤芳之さん、1939年生まれ。
 日本の大学卒業後にアフリカへ渡り、1975年35歳の時にケニア・ナッツ・カンパニーを設立。
年商30億円、アフリカ有数の食品カンパニーに育て上げる。
2008年、タダ同然で全てをケニア人に託し、会社を去る。
現在、更に一歩進んだソーシャル・エンタープライズとして、バクテリアを利用した新たなビジネスに挑戦中。

<佐藤さんが毎日眺める言葉、自分を鼓舞する言葉>
   "Dream as if you'll live forever. Live as if you'll die today." -  by James Dean
      永遠に生きるかのごとく夢を抱き、今日死ぬかのごとく生きよ.

<座右の銘>
  “貫く棒の如きもの” 高浜虚子の一句より

・・・・意識の中に一本芯のようなものをしっかり持っていること。
そうすれば、回り道や遠回りしても修正がきくという感覚がある。
学生時代に的が絞れていないと批判された好奇心旺盛さからの、沢山の行動は、キラキラと光る色んな破片をパラパラと撒き散らしていたのではないか。
成長するにつれ、キラキラの破片が収束して光になっていけばいい。
それは、何か1つのものに向かって一直線な生き方とは正反対のもの。
情熱を燃やし続け、途中で変化を受け入れて挑戦する勇気を持ち続けること。

カッコイイ。
太く長く生きたいと言い切る、佐藤さんの静かな強さ、生き方の美学をこの本で読んだ後では、なおさらカッコよく響く言葉です。2つに共通したものを感じます。


 他の有名経営者と明らかに異種なこと、それは佐藤さん自論のカンパニー理想像、それを率いるリーダーの役目(リーダー像)です。
 政治・文化的に不安定なアフリカの情勢の中に単身乗り込み、現地の人々が幸せだと感じる大規模カンパニーと経済の仕組みを築き、根付かせた功績は、社会的にも大きな意味を持ちます。
このような偉業を成し遂げたのに、その過程で、気負ったところ、義務感、正義感を押し付けがましく表さない、常に低姿勢で語り、苦労もさらっと話していくところがスゴイです。
本人が述べているように、会社経営も人との関わりも極力シンプルに、シンプルにと意識的に徹底しているのが解ります。この姿勢に、全ての経営論、生き方が集約されていると思います。

 自分も含め、アフリカに共感する人々によって、アフリカの地に足をつけて、理想のカンパニーの姿を実現したかった、それが社会的貢献をも担って関係者皆がハッピーなら更に良い、そのために進んできたかのようです。
役目が終わった時には、風のようにさっと立ち去る。誰かのために、社会のために、これをやらなくてはということに動かされていない。自分の生き方の美学を実現しながら、必然に導かれて進んできたというスタンスを貫いていて、とても潔く、清清しく感じます。
 
<理想の会社とは?>
・会社の目標は具体的に、“皆でちゃんと食べられる”を掲げる。
・この会社に就職するのは、自分の仕事を生み出すこと。つまり創職することなんだよ。
・社員たちに利益の可能性を話すより、やりたいという気持ちを話した。
 やりたいという気持ちがあると、エキスパートが集まってきて軌道に乗る。
 カンパニーとは仲間で分かち合うものなんだ。
・利益は全て再投資と従業員へ還元。
・自分の職能が見つかった人は、どんどん独立して自分で仕事をしなさい。
 社員というのは自由な意思を持った個人、会社が縛ったりするものではない。

 経営者としての功績もさることながら、人間力と生き方の美学を称賛したいと思う内容でした。
同じ日本人として誇りに思います。

2013/12/21

超・美術館革命 (蓑 豊、金沢21世紀美術館特認館長)

サブタイトル : 金沢21世紀美術館の挑戦
Advantage : 挑戦/情熱/マネージメント力
Key : 本/男性/日本/美術/リーダー 

Info :

超・美術館革命 -金沢21世紀美術館の挑戦 : ワンテーマ21: 蓑豊


 蓑豊氏、美術史博士。
深い専門知識に加え、世界で活躍してきた自由な視点と経験を武器に、地方都市の新設美術館をプロデュース&マネージメント。記録的な来館者数を誇り、一躍有名になりました。

 新美術館を創る、その土地は金沢城の前であること以外、0からのスタート。
コンセプト決定、ハコとなる建築を考案することから始まる計画進行の様子と思いが、生き生きと伝わってきます。企画や運営論を説くビジネス本というよりは、“蓑氏の新美術館創造大作戦”とでも呼びたくなるような内容で、挑戦、創造の楽しさを教えてくれます。

何故、この金沢21世紀美術館にだけ、人が集まるのか?
地方の現代美術館としては異例の、大きな集客力を保ち続けているのか?

・建築家 妹島和世さんによる丸いガラス建築。
 未来的でユニークな建築と歴史文化的町並みとのコントラスト。新しい試み。

・子供に気軽に訪れてもらう、喜びを与える場所としての役割。
 純粋な子供時代に、心に感動を受けることの大切さ。

・美術館はサービス業であることの認識、努力を続けること。

 正直な感想として、予算の使い方、集客の努力、PR、利益の追求等の取り組み、考え方については、民間企業が当たり前にやっていることも多く書かれていました。
それができなかった今までのシガラミを飛び越えて成功した要因は、市長がこのプロジェクトに蓑氏を抜擢して一任した決断、それから、先ずは妹島さんの建築が世界的にも注目されたことが大きいだろうと思います。

 蓑氏のアイデアと情熱が詰まった本、バイタリティ、パワーをもらえる気がします。

2013/12/13

マンデラの名もなき看守 (ジェームス・グレゴリー、マンデラ氏を見守り続けた看守)

原題 : Goodbye Bafana
Advantage : 不屈の精神/人間力/勇気/信念
Key : 映画/男性/海外/ノーベル賞/マンデラ/リーダー/南アフリカ 

Info : DVD

マンデラの名もなき看守 [DVD]


 ノーベル平和賞受賞者、南アフリカの元大統領ネルソン・マンデラ氏が2013年12月05日に永眠されました。追悼の意をこめて、この映画を紹介したいと思います。 

 これは、マンデラ氏の苦難に満ちた長いアパルトヘイト闘争の中、27年にも及ぶ収監生活のほとんどを見続けてきた白人看守ジェームス・グレゴリーの手記を元に、1990年2月11日の歴史的な釈放日を掴むまでが綴られた映画です。
当時の社会情勢において、白人の視点であること、マンデラ氏に許可を得て映画化された経緯は貴重であり、政治が全てを巻き込んで家族や愛の問題に直面する時のマンデラ氏の姿、人間力が第三者の眼で語られていることに大きな意義があると思います。

 ジェームスは現地のコサ語や習慣に親しんで育ってきた過程で、黒人の幼馴染バファナとの関係や社会情勢の変化に気づき、受け入れるしかない心の葛藤を忘れようとして生活していました。ある時、コサ語が解るということでマンデラ氏の担当看守、つまりスパイに抜擢されることから始まります。

 白人と黒人、看守と囚人という立場から、始めは言葉を交わすことも少ないままに時は経過していきます。それでも日々の態度や考え方に接し、心に敬意と親しみが芽生え始めたました。そんな矢先、コサ語で知りえたマンデラ氏の息子のちょっとした情報を何気なく報告すると、数日後、その息子が疑惑の事故で死亡してしまいます。
ジェームスが罪悪感からお悔やみを述べると、苦悩に打ちひしがれた様子のマンデラ氏は、
「黒人と白人が平等な権利を持つ国が実現すると素晴らしいと思わないか?君は自由憲章を知らないのか?」と言います。
弁護士らしい答えですが、自分の信念と行動を貫くことで多くの同士が殺され、自分の一番大切な人までも失う心境は。。。アパルトヘイトに対する嫌悪と自由平等を実現するための闘争、誰かを憎んで人殺しをする戦争とは明らかに異なるという信念、人間性が現れている言葉だと思います、こんな最悪の闇の中においても。
それよりも、その言葉を聞いた時のジェームスの心は。。。。

 後年、ジェームスは何かとマンデラ氏にも気にかけてもらっていた自分の息子を、事故で亡くします。自分のスパイ行為のために命を失った人達、その家族の痛みを身をもって知り、後悔し、絶望して、マンデラ氏に真実を打ち明ける手紙を出します。
それでもマンデラ氏は、「知っていたよ。君は職務を遂行しただけじゃないか。」と責めませんでした。

 最後に、釈放されるマンデラ氏をテレビで見ながら、自由憲章を開くジェームスの姿で映画は幕を閉じます。

 監禁された塀の中で、来る日も来る日も新たな苦難に絶えるだけ。そんな状況の中でどれほど政治的信念=大儀、家族や愛、社会の理不尽さについて考えたことでしょう。
光を見ていた、光を失わなかったマンデラ氏の心は優しくて、とても強い。他の人には真似できない、世界の賞賛に値する素晴らしい生き方だと思います。
ただ、彼がこの人生を望んだかというとそうではなく、時や社会がそうさせたのであって、ずっと家族と共に楽しく過ごすような別の人生もあったのかと思うと悲しいです。

 今でも世界では人種や民族による差別や悲劇は続いています。
罪無き子供達までもが犠牲になる残酷なニュース映像を見ると心が痛み、人間の醜さや社会の不条理さに怒りを感じながら、それに勝つことができない無力さで、眼を背けたくなります。
 世界中で自由憲章を実現することは簡単ではないけれども、マンデラ氏の生き方を尊敬し、思い出すことは大切なことだと思います。
 眼を背けずに、光を見続けた。そして、その深遠な闘争に一生を捧げたマンデラ氏の信念と意思が、多くの人々に引き継がれることを願ってやみません。

関連Info : 映画 インビクタス/負けざる者たち Invictas    本 インビクタス 負けざる者たち

                     本 自由への長い道 ネルソン・マンデラ自伝  ← 映画化決定、近日公開